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エピローグ 1 :ギュノー=クルスホップのメモ書きより

…こうして、長い長いお話は終わりを告げた。
偽?魔王軍を討ち滅ぼしたオレらニコニコ団はオランへの長い帰路に着く事になったんだけど。

みんなの…というか、特にオレやファルコンの体調が回復するまでは、しばらくはシュバルツに滞在してた。
祝勝会の最中にビワハヤが一段と磨きの掛かった裸踊りを披露して、
フォンヌにフライパンでがっつんとやられるアクシデントとかはあったけど。
ガンゴン親子やヴロンが特に厄介扱いされる事もなかったし。オレやパールが白い目で見られる事もなかった。
こういう事例が少しずつ増えて、いつかは蛙屋のみんなみたく仲良くやれたらいいんだけど。
少なくとも、魔王エイスの伝説は嘘だってわかったしね。

そのシュバルツ滞在の間にわかった事を付記しておくならば。
ダレスヴァインが以前封印される間際にエイスに掛けた呪いの正体がわかったんだ。
その呪いってのは『お前は必ず人間の女と恋に落ち、子供をもうけるだろう』っていう奴だった。
呪いが掛けられる場面を見ていたイレヴンさんの話と、アズ君の話からわかった事なんだけど。
でも、エイスは呪いが成就しても悔やんではいなかっただろうし、ちゃんと奥さんもアズの事も愛してたと思う。
何となくだけど。オレにはそんな気がする。

で、そのエイスの息子のアズ君だけど。
彼も、オレらと一緒にオランに来る事になった。
シュバルツで過ごすんじゃなくて、エイスと同じように諸国を旅して人の役に立ちたいって言って。
でも彼は何百年も眠ってたから、まずはその間の世界の知識を埋めるためにも
オランで勉強するのが良いだろうってキャズ導師の話で、オラン行きが決まったみたい。
どうやら、エリシウムで更生中のファルコンもオランに戻れるらしくて。
キャズ導師とあのサンデーさんは昔一緒に冒険した仲なんだそうで、そこら辺で話を付けたんだろうな。
人間とエルフとの寿命の差ってのもあるし、集落の中で罪を贖うより、外で他の誰かの役に立つ為に生きる事。
それがサンデーさんが出した決定らしい。
あいつのやった事から考えたら、賢者の学院の除名も免れないだろうけど…もうしばらくは。
アズが現在の世界に慣れる頃までは、キャズ導師が私的に弟子として抱えとくつもりみたい。
ついでに諸国見聞っていう名目で集落から出てきたビワハヤが、監視してるって条件も付いてるし。
当分はその処置でも大丈夫じゃないかな、とオレは思う。

で、いよいよアズがオランから出て旅立つ時は、エルフとハーエルと人間と3人旅になるんだろうな。
ビワハヤの裸踊り普及の旅にならないと良いんだけど…それだけがオレ的に心配だったりする。

それからが気になるって所だと、元魔王軍四天王の生き残り三人。
ジャネットはゼノンと一緒に蛙亭にいるから特に述べておく必要はないかな。
元ワーウルフの少年、ライカとはガンゴン親子達とダンジリの村で別れた。
手先が器用だったのが見込まれて、どうやらまっとうに銀細工の職人を目指すらしい。
んで、お騒がせちみたんのイーペイ=コーはオランには留まらずに更に旅に出て行った。
可愛がってたキマイラのピンフ以上の『ペット』を手に入れるんだって言ってたから。
いつかワイバーンでも手なずけたら、一度見せに来て欲しい物だ。


まぁ、そういう事で。
運命に導かれて出会った大勢の連中が、それぞれの道を目指していく事になって。
きっとそれぞれの先で、また新しい運命に導かれたいろんな出会いや別れがあるんじゃないかって思う。
例えば……あの日、ギルドのトリオが蛙屋に来たあの時。
蛙屋にみんなが…ニユが、ゼノンが、パールが、エルウィンが、レーンが、リズが、オメガがいたように。
違う。ヴロンや、フォンヌや、オレや、みんなが。
この蛙屋に集まってきたように。


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